お子さんが成長してくると、「そろそろ家の鍵を渡してもいいかも」とは思うものの、貴重品である鍵を持たせることにはさまざまな不安がともないますよね。
自分で判断して行動できるようになったとはいえ、小学生の鍵の管理にはリスクが生じます。安全に鍵を持ち歩いてもらうためには、お子さんの年齢や生活に応じた管理方法が必要です。
今回は、小学生のお子さんに鍵を持たせるメリットやリスク、鍵を持たせるのが不安なときの対処法などをご紹介します。実際に鍵を渡す際のポイントも解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
お子さんに鍵を持たせるタイミングは、家庭方針やお子さんの生活リズムによって異なるものの、インターネット上のアンケートによると、多くのご家庭が小学校1年生から4年生の間に「鍵っ子デビュー」をさせる傾向にあるようです。
もちろん、ライフスタイルやご家庭の事情によっては、中学校入学まで持たせないケースも。小さなお子さんに鍵を持たせることには、メリットもリスクもそれぞれ存在しているため、必要性に応じた判断が求められます。
ただし、昨今では女性の社会進出にともない、夕方以降まで保護者様が帰宅しない家庭が増加傾向に。鍵っ子デビューが低年齢化しつつあることも踏まえ、早い段階からお子さんへの鍵に関する教育が必要です。
ここでは、小学生の子どもに鍵を持たせるメリットをご紹介します。鍵は家の扉を開けるための道具であると同時に、お子さんへの信頼を示すためのアイテムでもあります。お子さんの性格やライフスタイルに合わせ、鍵を持たせるメリットを有効に活用していきましょう。
責任感や管理力のある人物にしか、鍵の所持を任せることはできないため、お子さんに鍵を持たせることで当人のなかに自信が生まれます。お子さんに鍵の重要さを伝えたうえで持たせれば、「自分が信頼されている」と認識できるでしょう。
鍵を持てるのは、一人の人間として一人前だと思われている証になります。精神的な自覚だけではなく、「自分の判断でいつでも家に出入りできる権利」を持つことも、子どもの自信につながるでしょう。
鍵は重要な道具だからこそ、文房具や学習用具以上に自己管理能力が必要です。鍵をお子さんに持たせることで、大切な物を無くさないようにする方法や、自分の習慣に基づいた危機管理の姿勢などを話し合うきっかけになるでしょう。
自分を客観視したうえで正しく物を扱うようになれれば、お子さん自身の自己管理力の向上につながります。たとえば「面倒臭くても必ずポーチのチャックを閉める」や「ポケットに大切な物を入れない」などの新しい習慣が根付いていくことも、自己管理力向上の形です。
鍵によって得られる能力は、自己管理力だけではありません。お子さんは鍵の所持を通して、危機管理能力も養われていきます。危機管理能力とは、災害・ミス・トラブルなどの不測の事態に対し、適切かつ迅速に対応するための能力です。
たとえば鞄の中に入れたはずの鍵が見つからないときは、自分の収納方法や収納場所に改善の余地があることがわかります。日常的な小さな危機から、将来的に訪れる大きな危機を予測し、的確な対処をおこなうことも危機管理能力の一つです。
ここでは、小学生のお子さんに鍵を持たせるリスクを解説していきます。鍵の所持はお子さんに自覚や自信を与えてくれますが、当然ながらリスクや不安も少なくありません。実際に起こり得るリスクを把握したうえで、お子さんに合ったタイミングで鍵を渡していきましょう。
小さなお子さんに鍵を渡すことによる最大のリスクといえるのが、鍵の紛失です。とくに小学生のお子さんは貴重品の管理に慣れておらず、大切な物だとはわかっていても雑に扱いがちに。友達と遊んでいる間にいつの間にか落としてしまった、というトラブルは決して珍しくありません。
当人としてはしっかり管理しているつもりでも、子どもの危機管理能力には限界があります。鍵を入れていたポーチごと無くしてしまったり、収納場所自体に問題があったりするなど、鍵の紛失のリスクは上げればキリがありません。
鍵を忘れて家に入れなくなることも、お子さんに鍵を持たせるリスクといえるでしょう。とくに保護者様が共働きの家庭では、お子さんが家で一人で過ごす時間が増えますよね。鍵の紛失はお子さんが物理的な居場所を失うことにつながり、安全な生活が妨げられます。
家に入れないというだけで犯罪に巻き込まれる可能性が高まり、さらに迷子や熱中症につながるリスクも。近所に頼れる友達や親族がいない場合や、学童のような安全な居場所がない場合は、より不安が大きくなります。
お子さんが鍵を持ち歩くことで、不審者に狙われる可能性も高まります。なぜなら、小学生の子どもは警戒心が低く、不審者の声かけに素直に耳を傾けてしまうリスクがあるからです。たとえば、不審者が「ちゃんと鍵を持ち歩いてる?もし無くしていたらたら危ないよね?」と声をかけると、お子さんは「持っているよ!ほら!」と鍵を見せてしまうかもしれません。
会話の流れによっては、鍵自体を不審者に渡してしまうケースもあるでしょう。お子さんが鍵を持ち歩いているとわかれば、跡をつけられて家を特定されてしまう可能性もあります。
ここでは、お子さんが鍵を紛失するリスクを防ぐための方法をご紹介します。どれほど気をつけて持ち歩いていても、紛失のリスクはゼロにはできないものです。だからこそ、お子さんに合った紛失対策を導入し、不安を限りなく減らしていきましょう。
お子さんに鍵を持たせる際には、子ども用のキーケースの中に収納してください。子ども用キーケースでは、ランドセルに装着したままでも使いやすい「伸びるリール付き」のデザインや、夜道でも安全な反射材で作られた商品などが展開されています。
昨今では子ども用キーケースのデザインが幅広く、お子さんが気に入る商品を見つけやすいのも魅力です。また子ども用の商品は、全体的にコンパクトサイズで取り出し口が広く作られているため、手が小さなお子さんでも簡単に取り出せるようになっています。
ランドセルは、お子さんにとって手軽な鍵の収納場所の一つです。しかしランドセルへの不用意な装着は、紛失や盗難のリスクを上げてしまいます。ランドセルに鍵を収納する際は、必ず内側にしまうように伝えましょう。
ランドセルのカバーを開けたときに収納場所がバレないように、ポーチ部分にカバーを付けるのもおすすめです。とくに元気なお子さんは、鍵に付けたチェーンや紐がブラブラと垂れたままになってしまうこともあるため注意しましょう。
小学生の鍵の収納では、ネックレスのように首からぶら下げる方法も挙げられますが、ネックレスタイプは遊んでいるときに首に巻きついてしまう可能性があります。思わぬケガにつながるリスクがあるため、特別な事情がない限りは推奨されません。なお、やむを得ず首に装着する際は、外から見えないように服の下に隠すことを心がけましょう。
鍵の収納で重要な要素が、外側から見えないところに隠すことです。好奇心旺盛な年齢の子ども同士の場合、いたずら心から友達に鍵を盗まれてしまうことも。盗んだ後に怖くなり、適当な場所に捨てられてしまったら取り返しがつきません。
盗難や紛失を防止するためには、取り出しに多少手間がかかったとしても、ほかの人から絶対に見えないような隠し方を意識してください。隠しポケット付きの鞄や服、コンパクト型の収納ケースなどの活用もおすすめです。
小学生のお子さんが鍵を持ち歩く際は、GPS機能付きのスマートタグの利用も推奨されます。スマートタグとは、貴重品に装着することで位置を管理できるアイテムです。スマートフォンやタブレットなどに接続することで、紛失防止や忘れ物防止に役立ちます。
端末同士の距離が一定以上離れると、アプリがスマートタグを紛失したと判断し、通知が届きます。音で知らせてくれるタイプも展開されていますので、お子さんの防犯意識や危機管理意識が養われるまでの間だけでも、積極的に活用してみましょう。
ここでは、小学生のお子さんに鍵を持たせるときに、決めておきたいルールをご紹介します。ご家庭によって、鍵を持たせる理由や使う時間帯は異なるもの。ライフスタイルに合わせたルールを取り入れ、お子さんと家族の安全を守りましょう。
小学生のお子さんに鍵を持たせる際は、周りに鍵を見せびらかさないように伝えてください。とくに鍵を持ちたてのお子さんは、大人の階段を上ったような感覚になり、つい得意気になってしまうことも。仲がよい友達に自慢してしまう可能性があるため、注意が必要です。
お子さんに鍵を持たせる際は、周りに人がいないかどうかを確認してから家に入るように伝えましょう。鍵を開ける前に周囲を確認、ドアを開ける前に再度確認することが大切です。最初は面倒でも、習慣化させることで自然に体が動くようになってくれるでしょう。
お子さんが自分で鍵を開けるときは、家の中に誰もいない状況も多いもの。しかし不審者にとっては、家に大人がいない状況は大きなチャンスになってしまいます。周囲への警戒を込めて、誰もいなくても大きな声で「ただいま」と言う習慣をつけさせてください。
鍵を開けたら、すぐに閉める。大人にとっては当たり前の習慣ですが、慣れないお子さんにとってはつい忘れてしまいがちです。鍵を持たせる前に家で練習しつつ、「開錠と施錠は1セットの動作」と体で覚えてもらいましょう。
帰宅後もう一度外に出るときに、鍵をかけ忘れないように注意しましょう。お子さんのライフスタイルによっては、「鍵を開ける練習はしているが、閉める練習が不足している」というケースもあります。鍵をひねるだけではなく、その後のドアノブの確認方法もしっかり伝えていきましょう。
ここでは、お子さんに鍵を持たせるのが怖いときの対処法をご紹介します。鍵の必要性は理解していても、「まだ年齢的に持たせるのは怖い……」と感じる保護者様も多いでしょう。お子さんの精神的な成長を見守りつつ、適切なタイミングを探していきましょう。
お子さんに鍵を持たせるのが怖いときは、近所の親戚に頼る選択肢があります。当人ではなく親戚に鍵を預かってもらうことで、紛失や不審者との遭遇などのリスクを軽減できるでしょう。また親戚の家などの安全な空間で待機できれば、保護者様が帰宅するまで安心して過ごせます。
鍵を持たせにくいほど小さなお子さんにとっても、誰かと一緒なら精神的に安らげます。ケガや体調不良などの緊急事態にすぐに対応してもらえるのも、安心できるポイントですよね。保護者様以外の大人との触れ合いを通して、心の居場所が増えるのもメリットといえるでしょう。
お子さんに鍵を持たせたい理由として、保護者様の帰宅時間が遅いことが挙げられます。とはいえ、お子さんの年齢や性格によっては、貴重品である鍵を持たせるのが不安な場合も。そういった問題の解決方法の一つが、習い事への通学です。
保護者様の帰宅時間に合わせてお迎えができる習い事や、授業が終わった後も施設内で時間を過ごせる教室などに通わせることで、鍵がなくてもお子さんの居場所がつくれます。放課後のお子さんの居場所に悩んでいる保護者様は、ぜひ習い事を検討してみてくださいね。
今回は、お子さんに鍵を持たせる際のポイントや、鍵を持たせるのが不安なときの対処法をご紹介しました。お子さんの放課後の居場所として、習い事やスクールが挙げられます。お子さんが楽しく学習しつつ、物理的・精神的な居場所も確保できれば、一石二鳥といえるでしょう。
昨今では、小学生に人気の習い事として子ども向けのプログラミングスクールが注目を浴びています。プログラミングは、学校の勉強に役立つさまざまな能力を鍛えられるものです。
プロクラでは、子どもたちが大好きなマインクラフトの世界でプログラミングを学べます。「子どもに放課後の居場所をつくってあげたい」「放課後は安全な場所で過ごしてほしい」と考えている保護者様は、ぜひこの機会に無料体験教室や資料請求からスタートしてみてはいかがでしょうか。
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