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モンテッソーリとは|どんな教育のこと?思想や教育法の内容を簡単に解説

幼児期からの子育てにはさまざまな教育法がある

脳の発達が活発になる幼児期から始めておくほうが良い教育方法は、たくさんあります。

たとえば、学習の基礎や社会性を身につけることができる「幼児教育」、知識や技術などを学び特定のスキルをつけることができる「早期教育」、子どもの積極性や自立を促すことができる「モンテッソーリ教育」などです。

どれも幼児期に始めるのにおすすめな教育方法ですが、なかでも今回はモンテッソーリ教育についてご紹介します。

最近ではプロ将棋棋士の藤井聡太さんがモンテッソーリ教育法が取り入れられている幼稚園に通っていたことから、日本でも「モンテッソーリ教育」という教育法が注目されています。モンテッソーリとはどのようなものなのか、モンテッソーリの教育法やメリットなどを見ていきましょう。

モンテッソーリとは|思想や特徴を簡単に解説

モンテッソーリとは、100年以上前にイタリアで医師であり教育家の「マリア・モンテッソーリ博士」が考案した「子ども自身が自分を教育する、育てる力をつける」という教育方法です。

子どもの自己教育力に基づき成長を促すことで積極性や能動的な行動を身につけることが出来ます。そのため最近では、モンテッソーリ教育を取り入れた幼稚園などが増えてきています。

ここでは、モンテッソーリ教育の特徴を見ていきましょう。

子どもの自己選択を大切にする

モンテッソーリ教育は、子どもの自己選択を大切にします。人間は、大人になるにつれて常にさまざまな選択をしなければいけません。

そのため、子どものうちから自分のことは自分で選択をし、行動する力をつけておくことで将来冷静に判断することができます。

「まだ子どもだから」といって保護者様がすべて先回りして決めてしまうと、子どもは自立をすることができなくなってしまいます。また自分の意見を言えない子どもになってしまう可能性もあります。

子どものやりたいことを尊重する

モンテッソーリ教育は、子どものやりたいことを尊重する教育法です。子どものことを思って「習い事をそろそろさせたい」「もうすぐ小学生になるから勉強をしてほしい」と考えている保護者様も多いのではないでしょうか。

もちろん習い事や勉強は子どもの成長に大きく関わる要素ですが、子どもの意見を聞かず勝手に物事を進めてしまうと自己教育力は発揮されません。

子どもがやってみたいと思ったことすべてを受け入れてあげることは難しくとも、子どもの意見と意志をしっかり確認し保護者様ができる範囲で手伝ってあげることで自己教育力は身につきます。

自分で判断し、行動する力を育む

モンテッソーリ教育は、自分自身で判断できる力をつける自己選択を重要視しています。

選択や行動をしないといけない場面になったときに、いきなり「自分で考えてごらん」と突き放してしまうと、もちろん子どもは戸惑い困ってしまいますよね。

初めは「どっちの色がいいと思う?」など、服やおもちゃで2択の選択をして、それを繰り返すことで自己選択力を身につけることができます。

自立を促す環境を準備する

モンテッソーリ教育では、自立を促す環境を準備することが非常に重要です。自立を促す環境というと難しいように聞こえますが、実は自宅で今から始めることが可能です。

例えば、子どもが着る服を自分自身で選ばせるという方法です。「そんなこと?」と思う保護者様も多いのではないでしょうか。簡単なように感じますが、毎日繰り返すことで自分で服を選ぶことが当たり前になるので、一番早くかつ効果的に自立を促すことが可能です。

「自分のことは自分でできるようになる」ことで、自立を促すとともに子ども自身も達成感を感じることができるので、無理することなく続けることができますよ。

モンテッソーリ教育法の5つの内容

モンテッソーリは、5つの教育方法で成り立っています。モンテッソーリ教育は、言葉の理解などができるようになる3歳前後から自宅でも教育を取り入れることが可能です。

具体的にどのような教育法なのか見ていきましょう。

言語教育

まずは、言語教育です。言葉は、日々の生活の中で自然に覚えていくもの。

また言葉というのは、コミュニケーション力をつけるために最も大切であるため、将来のことを考えて早く習得させてあげたいと考えている保護者様も多いのではないでしょうか?

モンテッソーリ教育では、「聞く」「話す」「書く」の他に「文法」を学ぶことができます。具体的な教育方法としては、カードやレプリカなどの教材を使用して学びます。

語彙力や文法だけでなく、言葉の内包する意味なども理解ができるようになり、総合的な言語教育が可能です。

感覚教育

つぎに、感覚教育です。人の「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」の五感が著しく成長するのは3歳〜6歳だと言われていますが、モンテッソーリ教育はそこに着目しています。

参考: 城南進学研究社「子どもの能力を左右する決定的な時期 「臨界期」と「敏感期」」

五感を育むことで、日々生活しているなかで自然と触れている色の違いや音の違い、触り心地の違いなどに自ら気付き感覚的な理解ができるようになります。感覚の違いは知的活動の要になるので、モンテッソーリ教育はこの感覚教育を特に重要視しています。

算数教育

算数教育と聞くと難しい教育方法なのではないかと思ってしまいますが、実はそんなことはありません。

数に興味を示すようになるのは3歳前後が多いようですが、幼い子どもでも難し考えることはなく、算数教育によって数字が意味する具体的な量を体感することを目指しています。

参考:

古池 若葉(2014)幼児における数概念と数字の読みの因果関係 京都女子大学発達教育学部紀要 010 87-91

上原 隆司(2017)幼児の数量的能力とその発達に関する考察 名古屋短期大学研究紀要 55 39-44

たとえば「いち」は「1」や「一」など漢字や数字にすると見た目は違うのに意味は同じということを理解したり、「1センチ」と「10センチ」の長さの違いなどを自分で見つけたりすることで数の概念を取得する教育が可能です。

文化教育

文化教育では、地理・社会・宗教・生物・自然・理科・音楽・自然観察・芸術など様々な世界で起きている幅広い事柄を学ぶことができます。

幼稚園や小学校などで学ぶ一般的な教育とはまた違い、モンテッソーリ教育の文化教育は子ども達の知的好奇心や欲求に従って活動しています。子ども達自身が「知りたい」という気持ちで学ぶことによって自然に身につけれるようになり、文化教育をすることでゆくゆくは平和教育にもつながっていくでしょう。

日常生活の練習

「教育」と聞くと勉強などを想像しますが、実はモンテッソーリ教育では普段当たり前に行っている日常生活の練習が基板になります。子どもは1歳から大人のやることに興味を示し、真似をしたりする動作が増えてきますがそれを「運動の敏感期」といい、子どもが自立するための第一歩と言われています。

たとえば服を自分で着たり脱いだり、洗濯物を畳んで片付けることや食器洗いなどすぐにチャレンジできるようなものばかりです。

髪をといたり歯を磨くなど自分の身の回りのことや自分のために行う日常生活を「自分への配慮」といい、掃除や洗濯、動植物の世話など環境を整える日常生活は「環境への配慮」と呼ばれています。

「やってみたい!」「できた!」になることで子どもの自立につながるので運動の敏感期と呼ばれる時期にできるだけ体験させてあげてください。

モンテッソーリ教育のメリットとは

モンテッソーリ教育はさまざまな教育方法で成り立っているため、それによって得られるメリットはたくさんあります。このモンテッソーリ教育をするなかで、子どもの発達にどのように役立つのか見てみましょう。

集中力が養われる

モンテッソーリ教育は教具を使って学ぶことがほとんどです。その教具を使っている活動時間は「お仕事」と呼び、普段遊んでいるようなおもちゃ遊びと区別しやすいように教育しています。

「お仕事」をしている間は、分からないことがあったり、行き詰まってもすぐに先生や大人は手を貸しません。子どもの自主性を大切にしているのですぐには助けず、子どもにこんな時はどう対処すればよいのか自発的に考える時間を作るため「お仕事」に夢中になります。

そのような教育を何度も繰り返していると集中力は高まり身につくようになります。

気持ちが安定する

気持ちが安定することもメリットの1つです。モンテッソーリ教育では、大人に決められることや周りの子どもと比べられることがありません。子どもはプレッシャーや緊張を感じることがなく、やりたいことを安心して自由にできるため、気持ちが安定します。

やりたいことを満足するまで体験するという教育は、子ども視点から見ると一番楽しく、情緒が安定するので、モンテッソーリ教育のなかでも大きなメリットとなっています。

自立性が養われる

モンテッソーリ教育は子どもの「やってみたい」「チャレンジしてみたい」という気持ちを尊重している教育方法なので、料理をする際に「包丁は危ないからダメ!」とはなから禁止されることはありません。安全な使用方法を教わったり、サポートを受けたりしながら教育を進めることができます。

「自分でできるものが増える」と自立性が養われるので、モンテッソーリ教育のメリットのなかでも重要視されるポイントでしょう。

自分の意見を主張できる

モンテッソーリ教育を受けると、自分の意見をしっかり言える子に育ちます。モンテッソーリ教育の特徴でお伝えしたように、この教育は自分で判断し行動力を育みます。

幼少期から「どうしたい?」「どうする?」と聞かれたときに、はっきりと自分の思っている意見を主張することができるようになるので、社会に出ても変わらず自分の意見を相手に伝えることができるようになります。

小学校などグループでの話し合いのときでも、自分の意見を主張できると周りとの協調性なども身につけることができますね。

創造力が養われる

モンテッソーリ教育は子どもがやりたいことを尊重しているので、「これはどうなっているんだろう?」という子どもの突発的な想像にも納得するまで答えを探します。

たとえば、違う形の積み木をお手本のように並べることは誰でもできますが、角度を変えてみたり反転させてみたりすると色々な発見が生まれます。

「この積み木を反対にしてみたらこの形になるんじゃないか」という創造力が養われることで得られるメリットは、モンテッソーリ教育において大きな魅力です。

社会性が身につく

「モンテッソーリ教育はワガママな子に育つ教育方法」と誤解されることがあるようですが、実はそうではありません。子どものやりたいことを自由にさせるのは「ルールの中」だけです。

たとえば使いたい教具が1つしかなく、使いたい子が2人いる場合はどちらかが順番を待つというルールがあります。その場合は先に使っている子が使い終わるのを待つ必要がありますが、モンテッソーリ教育を受けている子どもはしっかりと順番を守ります。

「その後に必ず自分が使える番になる」ということを理解し、ルールを把握しているからこそ駄々をこねることもありません。子ども同士が尊重しあえる環境のなかで自然と社会性をつけることができるのも、モンテッソーリ教育ならではのメリットです。

考える力が身につく

モンテッソーリ教育を受けると、子どもが自発的に物事を考え追求するようになるため、どのようなことに対しても考える力をつけることができるようになります。

小学校に入ってから分からない問題があっても、途中で投げ出さずに自分が納得いくまで頑張れる子になり、社会に出てからもその考えが変わることはありません。「どうしてこうなるんだろう?」と疑問が浮かぶと、自分の中で答えが出るまで考え、問題を解決する力を身につけることができるのでとても大きなメリットですね。

手先が器用になる

モンテッソーリ教育では、幼いころから教具などを使い教育を受けるため、手先が器用になると言われています。ボタンのつけ外しや折り紙など手先を使う動作を幼少期から自発的に行動していることで、料理や裁縫、さまざまな分野で手先の器用さを応用して活躍できるようになります。

また手先を使う動作を何度も繰り返すことで脳の働きも良くなり、活性化されることで子どもに良い影響を与えてくれるのも大きな魅力ですね。

参考:

川端博子,鳴海多恵子(2009)「小学生の手指の巧緻性に関する研究」 日本家政学会誌 

リーダーシップが身につく

自分で決断する力や行動力、下の子を引っ張っていこうとする責任感などからモンテッソーリ教育を受けている子どもは自然とリーダーシップが身につくといわれています。

モンテッソーリ教育を受けていたといわれているAmazonの創立者のジェフ・ベゾス氏は、誰もが知る大企業のリーダーで150万人以上の社員をまとめています。他にもFacebookの創業者であるマーク・ザッカーバーグ氏などもモンテッソーリ教育を受けていたことで有名です。

モンテッソーリ教育概念が詰まった習い事

モンテッソーリ教育の概念が詰まった習い事はアートや絵画、音楽や料理教室などさまざまな習い事がありますが、なかでもプログラミングやロボット制作は子どもの創造力や問題の解決策を育むことを目標にモンテッソーリ教育を取り入れた代表的な習い事です。

プログラミング教室

プログラミング教育は2020年から小学校での必修科目になり、近年ではより身近な存在になっています。

最近ではオンラインでプログラミングを学習できるものもあり小学生を対象に人気が高い習い事になっていますが、プログラミングというのは自分の思うままに自由に作り進めることができます。

そのため創造力や考える力をつけるという意味でも最もモンテッソーリ教育の概念がつまっている習い事といっても良いでしょう。

ロボット教室

ロボット教室もプログラミング教室と同様にどのようにモンテッソーリ教育の概念が詰まった習い事で創造力や問題解決策、集中力も高められる習い事です。

ロボット教室に通うことで手先を動かし脳の発達を良くし、集中力も高められ何よりも自分が創造したものが形になって完成する達成感などが一番の魅力ですね。子どもが自主的に取り組めるようにモンテッソーリ教育に基づいた教具や教育方法で自ら学び解決する力をつけることを目標にしています。

集中力や創造力が養われる習い事なら、プロクラ!

今回はモンテッソーリ教育についての思想や教育方法、メリットなどをご紹介しました。

モンテッソーリ教育は自分で自分を育てる「自己教育力」の考えられた教育法ですが、最後に紹介したようにモンテッソーリ教育を取り入れた習い事はプログラミング教室やロボット教室が代表的です。しかし、どこの教室が良いのか迷ってしまうでしょう。

そこで紹介したいのが「プロクラ」です。「プロクラ」は、子どもたちが大好きなマインクラフトの世界でプログラミングを学べるスクールです。

「モンテッソーリ教育が気になるけど、どの習い事がいいか分からない」と悩んでいる方は是非この機会に無料体験や資料請求からスタートしてみるのはいかがでしょうか。

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