小学生にとっての「読解力」とは、文章を正しく理解して内容が把握できることです。読解力は国語だけでなくすべての教科において、学力の土台となります。また、日常生活や将来社会に出てからも非常に重要な力といえるでしょう。
本を読むのが苦手であったり、テストでは問題の意味を把握できずに苦労したりといった経験があると、「読解力が低いのかも」と心配になるかもしれません。しかし、小学生でも読解力を鍛えることは十分に可能です。
たとえば語彙力を増やすために、本だけでなく図鑑といった多様なジャンルの文章に触れるのもおすすめです。今回は、語彙力をつけて国語力を伸ばすためのヒントをご紹介します。
読解力の低さが招く問題は、単に「国語が苦手になる」ことだけではありません。ほかの教科や人との関わり方にまで、影響を与える可能性があります。
ここからは、読解力が低い場合に起こる可能性について見ていきましょう。
読解力が低いと、すべての教科の理解に影響が出る可能性があります。学校における学習は、教科書を読んで理解することが基本です。そのため、文章から必要な情報を探し出す「読解力」は、すべての教科における基礎ともいえます。
問題を解く際に問題文の意味がわからなかったり、長文問題では時間が足りなかったりということもあるでしょう。こうした経験が積み重なると、「自分は勉強が苦手だ」と自信がなくなり、学習意欲が低下してしまうことも考えられます。
読解力はコミュニケーション力とも直結しています。読解力が低い子どもは、相手の意図をくみ取ることが苦手な傾向にあります。そのため相手の話を誤解しやすくなり、話がかみ合わず、コミュニケーションが一方通行になってしまうこともあるでしょう。
また、読解力が低い子どもは要点をまとめることが苦手な傾向にあるため、自分の意見が相手に伝わりにくいことも。誤解によって人間関係のトラブルに発展させないためにも、読解力をつけることが大切です。
小学生が読解力をつけるためには、さまざまな文章に触れて語彙力を強化するほかに、要約練習や音読といった、多角的なアプローチが重要です。
ここからは、国語力を伸ばす9つの方法をご紹介します。ぜひお子さんが無理なく楽しく続けられるやり方を試してみてください。
音読によって、文章を正確に読み取る力が自然と身につき、語彙力や文章力が向上します。黙読では流し読みしがちな文章も、音読では丁寧に読む必要があります。そのなかで、文章の構造やリズム感も習得でき、文章内容の理解が深まるでしょう。
音読の効果をより高めるには、内容を理解しながら読むことを意識するのが大切です。また、お子さんが読み間違えても怒らず、楽しく続けられるようにサポートしていきましょう。
毎日少しずつでもいいので、読書をする習慣をつけるといいでしょう。読む本は小説に限らず、マンガや雑誌、絵本、新聞など、お子さんが興味を持てるものであれば何でも構いません。なるべくさまざまなジャンルの本に触れて、語彙や知識を増やしましょう。
読書によって、読解力に必要な語彙力や論理的思考、集中力が自然と養われます。学力の向上やコミュニケーション能力にもいい影響を与えるため、無理のない範囲で読書を毎日続けていきましょう。
読んだ本の感想を家族で話し合うことで、登場人物の気持ちや物語の展開を振り返り、自分の考えを整理できます。そのため、感想を楽しく会話していくうちに、自然と読解力が鍛えられるでしょう。
会話以外にも、本の感想を共有するための読書ノートを作ったり、読書感想文や読書感想画として残したりすることも効果的です。ポイントは、お子さんの感想や見解を保護者様は否定せずに共感してあげること。安心して自由に意見を話せる環境作りが大切です。
日記を書くことで、読解力に必要な文章力や語彙力が向上します。日記を書くには、「いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように」といった5W1Hの文章構造を自然と意識します。文章構造の意識づけが習慣化すると、読むときにも内容を整理して理解できるようになるでしょう。
また、出来事やそのときの気持ちを言葉にする作業は、論理的思考力と記憶力の向上にもつながります。読み返せば、自分の成長を実感するきっかけにもなり、達成感が味わえることもメリットです。
知らない言葉に出会ったときは、自分で意味を調べるようにしましょう。言葉の正確な意味や使い方を知ることで語彙力が強化され、文章の内容をより深く理解できるようになります。また言葉を調べる過程で、長文の中から必要な情報を取得する力も身につきます。
わからないことをそのままにせず、自分で調べる習慣が身につけば、自主的に学ぶ姿勢も同時に育まれるでしょう。「わかる」が楽しくなり、勉強が意欲的になることも期待できます。
言葉遊びは、さまざま言葉に触れながらその意味や使い方を考えたり、ルールに沿った言葉を選んだりすることで、楽しみながら自然と語彙力を伸ばせます。たとえば「しりとり」は、知らない単語に出会えて意味を知るきっかけになるでしょう。また「なぞなぞ」は、文脈から意味を推理することで、読解力の向上につながります。
ほかにも「言葉集めゲーム」や「連想ゲーム」など、小学生の読解力のトレーニングになる言葉遊びは数多くあるので、ぜひ好きな遊びを探してみてください。
要約とは文章の要点をまとめることで、「何についての記述か」という文章の本質を読み解く力が身につけられます。要約の練習をしていけば、文章の要点をおさえ、内容を理解できる読解力が養われるでしょう。
練習に使う題材は小説や新聞記事、説明文などが適していますが、文章の構造や使われる言葉は、ジャンルによって異なったり偏りがあったりする場合があります。可能な限り、さまざまなジャンルの文章に触れることがおすすめです。
図鑑や新聞は読解力の基礎となる語彙力や知識、知的好奇心を育てるには最適の教材といえます。図鑑は子どもたちが興味のあるものを選べば、楽しみながら自然と読解力を鍛えられるでしょう。また「もっと知りたい」という気持ちになり、自ら学ぶ姿勢が身につきます。
新聞は、さまざまなジャンルの文章や情報に触れられます。「小学生新聞」であれば、わかりやすい文章構成になっていたり、ふりがながついていたりするため、低学年の子どもたちにもおすすめです。
「読解ドリル」とは、文章を読んで設問に答えることで内容を理解し、要点をおさえる練習に適した教材のことです。学年やレベルに合わせて、段階的に学べます。読解ドリルを活用することで、お子さんのレベルに合わせて無理なく学習を進められるでしょう。
ただし読解ドリルは、読解力の総合的なトレーニングとして有効なため、語彙力や知識といった基礎が備わっていたほうが効果を発揮します。そのため、読書をはじめとするほかの方法と組み合わせて活用することが理想的です。
読解力をはじめとする、小学生の将来に必要なスキルを伸ばすためには、探究心や挑戦心、コミュニケーション力、失敗から学ぶ姿勢などが必要になります。そのすべてが鍛えられるおすすめの習い事が、プログラミング教室です。
ただしスキルを伸ばしたくても、子ども自身が楽しく取り組めなければ、習い事は長続きしません。「プロクラ」では、人気ゲーム「マインクラフト」の世界でプログラミングを学べるため、楽しみながら夢中になれる環境が整っています。
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