2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化され、「プログラミング」と合わせて「コーディング言語」という言葉を耳にする機会も増えたのではないでしょうか。
「うちの子にも学ばせた方がいいのかな?」
「でも、子ども向けのコーディング言語って何から始めればいいの?」
今回はそんなお悩みを持つ保護者の方のために、この記事では小学生のお子さんが楽しく学べるおすすめの子ども向けコーディング言語と、失敗しない選び方を分かりやすく解説します。
お子さんの「楽しい!」を引き出し、未来の可能性を広げる第一歩を始めてみませんか?
「コーディング言語」とは一言でいうと、「コンピューターにやってほしいことを伝えるための『言葉』」のことです。一般的に使われる「プログラミング言語」とほぼ同じ意味だと考えて問題ありません。
私たちが日本語で会話するように、コンピューターにも「キャラクターを動かして」といったお願い(命令)をする必要があります。その命令文(コード)を記述するための言葉が「コーディング言語」です。
小学生向けの学習では、まずこのコーディング言語に触れてみることが、プログラミング的思考を身につける上でとても大切になります。
「まだ早いのでは?」と感じるかもしれませんが、小学生のうちからコーディング言語に触れることには、お子さんの将来にとって大きなメリットがあります。ここでは、3つのメリットをご紹介します。
プログラミングでは「こう動かしたい」というゴールに対し、「どういう順番で命令すればいいか」を筋道立てて考え抜く必要があります。
エラーが出れば、「どこが原因だろう?」と仮説を立てて検証し、また試す。この試行錯誤のプロセスこそが、物事を多角的に捉え、問題を解決に導く「論理的思考力」そのものです。
論理的思考力は、算数の文章問題を解いたり、作文で言いたいことを分かりやすく構成したりと、あらゆる学習の土台となります。単なる知識の暗記ではない、本質的な考える力を養うことができるのです。
コーディング言語は、お子さんの頭の中にある「こんなゲームがあったら面白いな」「こんな物語をアニメで動かしてみたいな」というアイデアを、自分の手で形にできる魔法のツールです。
白いキャンバスに絵を描くように、デジタルの世界で自由に自己表現ができます。自分が作ったキャラクターが画面の中で動き出した瞬間の感動は、大きな自信と「もっとこうしたい!」という次の創作意欲につながるでしょう。
コーディングは、受け身の消費者から、自ら創り出す生産者へと変わる、素晴らしい体験を与えてくれるのです。
これからの社会では、IT技術があらゆる産業の根幹を担います。コーディングの知識は、プログラマーやゲームクリエイターといった専門職だけでなく、どんな仕事に就いても役立つ必須スキルです。
例えば、農業にITを取り入れて生産性を上げたり、医療現場でデータを分析したりと、活躍の場は無限大。
小学生の頃にコーディングの楽しさに触れることは、変化の激しい未来社会を生き抜くための「問題解決能力」を育み、お子さんの将来の夢やキャリアの可能性を大きく広げる、最高の投資と言えます。
たくさんの種類があるコーディング言語ですが、まずは子どもたちが直感的に楽しめるものから始めるのが成功の秘訣です。
ここでは、お子さんのレベルに合わせて2つのステップでご紹介します。
文字をたくさん打つ必要がなく、まるで積み木やパズルで遊ぶように、ブロックを組み合わせてプログラミングの仕組みを学べるタイプのコーディング言語です。
マサチューセッツ工科大学(MIT)で開発された、世界標準ともいえる子ども向けコーディング言語です。「10歩動かす」「1秒待つ」といった命令ブロックを組み合わせるだけで、直感的に物語やゲーム、アニメーションを作成できます。
作った作品は世界中のユーザーと共有できるため、他の子の作品から刺激を受けたり、自分の作品にコメントをもらったりする楽しさも。コミュニティも活発で情報も豊富なため、最初に触れる言語として最もおすすめです。
直感的な操作でオリジナルゲームやアニメーションが作成できるため、プログラミングに興味を持つための入口として最適な言語といえるでしょう。
自分で描いた絵を動かせる、ユニークなコーディング言語です。「メガネ」というツールを使い、「左に入れた絵が、右に入れた絵に変化する」という単純なルールだけでプログラミングを行います。
このシンプルな仕組みの組み合わせで、驚くほど複雑で面白い動きを生み出せるのが奥深いところ。文字を一切使わないため、パソコン操作に不慣れな低学年のお子さんや、お絵描きを通じて自由に表現したいお子さんにぴったりです。
世界的なIT企業Microsoftが開発した、ゲーム作りに特化したコーディング環境です。「スーパーマリオ」のような横スクロールアクションやシューティングなど、どこか懐かしい雰囲気のアーケードゲームを、Scratchのようなブロックを組み合わせて作ることができます。
作ったゲームはすぐに画面上で遊べるので、試行錯誤がしやすく達成感も抜群。「自分で作ったゲームで友達と遊びたい!」というお子さんの夢を叶えるのに最適なプラットフォームです。
ビジュアルプログラミング言語で基礎が身についたら、プロも使っている本格的な言語に挑戦してみましょう。できることの幅が格段に広がります。
WebサービスからAI開発まで幅広く使われる、今最も人気のコーディング言語です。文法が非常にシンプルで、人間が読む英語に近い感覚でコードが書けるため、本格的なテキスト言語の最初のステップとして最適。
実は、YouTubeやInstagramといった身近なサービスも一部Pythonで作られています。ビジュアル言語からのステップアップとして、実践的なスキルを身につけさせたい場合に、まず検討したい言語です。
Webサイトに動きや対話性を加えるために必須のコーディング言語です。普段見ているホームページで、画像がスライドしたり、メニューがクリックで開いたり、といった動きのほとんどはJavaScriptによるものです。
HTMLやCSSという言語と合わせて学ぶことで、自分だけのオリジナルWebサイトを公開することも可能に。自分の作品をインターネットで発信したい、Webデザイナーのような仕事に興味があるお子さんにおすすめです。
ここでは、子ども向けコーディング言語を選ぶ際のポイントをご紹介します。子ども向けコーディング言語の選択では、お子さんの年齢や特性、趣味嗜好に合わせることが大切です。
子ども向けコーディング言語を選ぶ際は、お子さんの年齢や習熟度に合っているものを選択します。例えば、まだキーボード入力がおぼつかない低学年のお子さんに、いきなりテキストコーディングを勧めても長続きしません。
ひらがなを覚えてから漢字を習うように、まずはブロックを組み合わせるビジュアル言語で「プログラミングの考え方」に親しむのが成功への近道です。
お子さんの発達段階を見極め、「ちょっと頑張ればできそう」と思えるレベルの言語を選ぶことが、苦手意識を持たせないために非常に重要です。
子ども向けコーディング言語選びでは、お子さん自身が楽しく学べることも大切。コーディング学習を継続させる最大のエネルギーは、お子さん自身の「知的好奇心」です。
例えば、マインクラフトが好きならMOD(改造)作りにつながる言語、絵を描くのが好きならViscuit、といったように、お子さんの普段の遊びや興味の延長線上で言語を選んであげるのが理想です。
保護者の方が「これをやらせたい」と決めるのではなく、「これで何が作れるか」を一緒に調べ、お子さんが目を輝かせるものを見つけてあげましょう。
コーディング学習にエラーはつきものです。大人でも解決に時間がかかるエラーに、子どもが一人で立ち向かうのは非常に困難で、挫折の大きな原因になります。ご家庭で教える場合、保護者の方の負担も少なくありません。
もし保護者の方がITに詳しくなくても、安心して質問できる場所(オンラインコミュニティやプログラミングスクールなど)を確保しておくことで、お子さんは安心して学習を進め、壁を乗り越える力を養うことができます。
Scratchなどはタブレットでも十分に楽しめますが、Pythonのようなテキストコーディングに挑戦するなら、キーボードとある程度の画面サイズがあった方が効率的です。また、オンライン教材の利用や作品の保存には、安定したインターネット環境も欠かせません。
お子さんがストレスなく集中できる環境を整えてあげることも、学習をサポートする上で大切なポイント。始める前に、使いたい言語の推奨環境を必ず確認しておきましょう。
Scratchをはじめ、無料で始められる優れたコーディング言語や教材はたくさんあります。まずは、そうした無料のツールで気軽に試してみるのが良いでしょう。
一方で、プログラミングスクールなどの有料サービスには、専門の講師による質の高い指導や、体系立てられたカリキュラム、共に学ぶ仲間の存在といった、無料では得難い価値があります。
お子さんの興味の度合いや学習の目的に合わせて、どこまで費用をかけるかをご家庭で検討することが大切です。
今回は、小学生におすすめの子ども向けコーディング言語や、学習を成功させるポイントをご紹介しました。しかし、独学だけでお子さんの「楽しい!」という気持ちを維持し、ステップアップさせていくのは簡単なことではありません。
「子ども向けコーディング言語を学んだ後、より実践的なプログラミング学習につなげたい!」
そうお考えの保護者様にこそ、小学生向けプログラミングスクール「プロクラ」をおすすめします。
プロクラでは、子どもたちが大好きな「マインクラフト」を教材に、夢中でプログラミングを学べます。お子さんのレベルに合わせて無理なく楽しくステップアップできるカリキュラムをご用意しているので、初めてでも安心。
「うちの子、続けられるかな…」という不安を「楽しい!」に変えるプロクラの魅力を、ぜひ一度体験してみませんか?少しでも気になった方は、お気軽に無料体験教室へお越しください!
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