「我が子の習い事にプログラミングはどうだろう?」
「でも、本当にプログラミングの将来性ってあるのかな?」
2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化され、関心が高まる一方で、その価値について疑問をお持ちの保護者様もいらっしゃるかもしれません。とくに「AIが進化したら、プログラマーの仕事はなくなるのでは?」という声も耳にします。
結論から言うと、プログラミングの将来性は非常に高いです。
この記事では、なぜ今プログラミングが重要視されているのか、その将来性について、お子さんの未来にどう繋がるのかを分かりやすく解説していきます。
漠然と「将来性が高い」と言われても、ピンとこないかもしれません。ここでは、その具体的な理由を3つのポイントから見ていきましょう。
現代社会では、あらゆるサービスがIT技術で支えられていますが、それを開発・維持するIT人材は不足しているのが現状です。
経済産業省の調査では、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると予測されています。この状況は、プログラミングスキルを持つ人材の価値が今後ますます高まることを意味します。
参考:経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課「参考資料(IT人材育成の状況等について)」
IT化はIT業界だけの話ではありません。農業、医療、金融、教育など、あらゆる分野で業務効率化のためにデジタル技術の活用(DX)が進んでいます。
そのため、プログラミングの知識は、お子さんが将来どんな職業に就いたとしても、必ず役立つ必須スキルになりつつあります。
AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)といった最先端技術は、まさにプログラミングによって動いています。「AIに仕事を奪われる」のではなく、AIを作り、賢く使いこなす側の人材が、これからの社会で中心的な役割を担います。
プログラミングを学ぶことは、こうした変化の激しい時代を生き抜くための強力な武器となるのです。
プログラミングスキルを身につけると、お子さんの職業選択の幅は大きく広がります。将来性の高い仕事の中から、代表的なものをいくつかご紹介します。
プログラマーは、システムエンジニアなどが作った「設計図」をもとに、コンピューターが理解できる言葉(プログラミング言語)で命令を書き、実際に動くソフトウェアやサービスを開発する専門家です。
▼(例)どんなことをするの?
▼将来の需要は?
アプリやWebサービス、ゲームなど、私たちの生活に欠かせないものの多くはプログラマーによって作られています。新しいサービスが次々と生まれる限り、そのアイデアを形にするプログラマーの需要がなくなることはありません。
まさに、デジタル社会の根幹を支える、将来性の高い仕事です。ものづくりやパズルが好きな好奇心旺盛なお子さんに向いています。
AIエンジニアは、AI(人工知能)そのものを開発したり、AIを使って社会の様々な問題を解決したりする、最先端技術の専門家です。
▼(例)どんなことをするの?
▼将来の需要は?
AIは、医療、金融、交通、エンターテイメントなど、あらゆる産業に革命をもたらすと言われています。AI技術が社会に浸透すればするほど、AIを開発し、社会に合わせて調整できるAIエンジニアの価値は飛躍的に高まります。
探求心が強く、未来の技術にワクワクするお子さんにぴったりの仕事です。
システムエンジニアは、お客様である企業や組織の「こんなことがしたい」「もっと便利にしたい」という要望を聞き、それを実現するためのコンピューターシステムの全体像を設計する仕事です。
▼(例)どんなことをするの?
▼将来の需要は?
プログラマーが「家を建てる大工さん」だとすれば、システムエンジニアは「お客様の要望を聞いて家の設計図を描き、工事全体を管理する建築士」のような存在です。
社会のIT化(DX)が進む中で、専門知識とコミュニケーション能力を兼ね備えたシステムエンジニアは、あらゆるプロジェクトで司令塔として求められ、その将来性は非常に安定しています。
人と話すのが好きで、チームをまとめる力があるお子さんの才能が活かせます。
Webデザイナーは、企業の顔となるWebサイトの見た目を美しくデザインするだけでなく、訪れた人が「見やすい」「使いやすい」と感じるように設計する専門家です。
▼(例)どんなことをするの?
▼将来の需要は?
インターネットがビジネスの主戦場となった今、魅力的で使いやすいWebサイトは企業の生命線です。ただ美しいだけでなく、プログラミング知識を活かして機能性まで追求できるWebデザイナーは、企業から常に高い評価を受けます。
オンラインでの情報発信が重要であり続ける限り、その将来性は明るいと言えるでしょう。絵を描いたり、ものを作ったりして人を喜ばせるのが好きなお子さんに適しています。
プログラミングと聞くと、パソコンに向かって黙々と作業する姿を想像されるかもしれません。しかし、その学習過程で育まれるのは、単なるコンピューター技術だけではないのです。
AIがますます進化していく未来において、人間にしかできないことを担うために不可欠な「考える力」。これこそがプログラミング学習の最大のメリットであり、お子さんの将来性を大きく高める「一生モノの力」となります。
論理的思考力とは、目的地にたどり着くための地図を描くように、ゴールから逆算して「何を」「どの順番で」行うべきかを筋道立てて考える力のことです。
例えば、「キャラクターを右に3歩動かして、ジャンプさせる」という簡単な命令一つでも、コンピューターは「①右に向ける」「②1歩進む」「③1歩進む」「④1歩進む」「⑤ジャンプする」というように、細かく分解して正しい順番で指示しないと動いてくれません。
「もし壁にぶつかったら、方向転換する」といった条件を考えることも、論理的思考力を鍛える絶好のトレーニングになります。
この力は、算数の文章問題で式を立てる順番を考えたり、国語の作文で「はじめ・なか・おわり」の構成を組み立てたりする際に直接役立ちます。また、料理の手順を考えたり、お出かけの計画を立てたりと、日常生活のあらゆる場面で活かせる力です。
将来、どんな職業に就いても、複雑な課題を整理し、解決までの道筋を立てる能力は不可欠です。AIは指示通りに動くのは得意ですが、「何をどう指示すれば最適か」を考えるのは人間の役割。
この論理的思考力は、AIを使いこなし、リーダーシップを発揮するための基礎となります。
プログラミングにエラー(バグ)はつきものです。問題解決能力とは、この「うまくいかない!」という壁にぶつかった時に、原因は何かを冷静に分析し、諦めずに試行錯誤しながら答えを見つけ出す力です。
「キャラクターが思った通りに動かない…」そんな時、お子さんは「どこが原因だろう?」と、自分が組んだ命令のブロックを一つひとつ見直します。
一部分だけ動かして試したり、命令の順番を入れ替えてみたり。この「仮説→検証」の繰り返しこそが、問題解決能力を劇的に向上させます。「失敗は悪いことじゃない、解決すればいいんだ!」という前向きな姿勢と粘り強さが自然と身につきます。
算数で計算が合わなかった時にどこで間違えたか見直す力、スポーツでうまくできない時にフォームを改善しようと工夫する力、友達とケンカした時にどうすれば仲直りできるか考える力など、困難な状況を乗り越えるさまざまな場面で応用できます。
未来は、マニュアル通りにはいかない予測不可能なことばかりです。正解のない問題に直面したとき、自ら課題を発見し、粘り強く解決策を探せる人材は、どんな組織でも最も必要とされます。
失敗を恐れずに挑戦する力は、変化の激しい社会を生き抜く上で最高の武器になります。
創造力とは、自分の頭の中にある「こんなものがあったら面白いな」「こうしたらもっと便利になるな」という自由な発想を、実際に目に見える形に創り出す力です。
とくにScratch(スクラッチ)のようなビジュアルプログラミングは、まさにデジタルの粘土やブロックです。お子さんは、自分だけのオリジナルゲームのルールを考えたり、物語のアニメーションを作ったりする中で、「どうすればもっと面白くなるかな?」「どんなキャラクターを登場させようか?」と想像力を最大限に働かせます。
頭の中のアイデアが、クリック一つでキャラクターの動きや物語として実現する体験は、何物にも代えがたい喜びとなり、「0から1を生み出す」自信を育みます。
図工の作品作りや夏休みの自由研究、自分だけの物語作りなど、あらゆる「創作活動」の質を高めます。既成概念にとらわれず、自分ならではのユニークな発想で物事に取り組む姿勢が養われます。
AIは、過去のデータを分析して最適解を出すのは得意ですが、全く新しいユニークなアイデアや、人の心を動かすような価値を生み出すことはできません。
この「人間ならではの創造力」こそ、AIに代替されない最も重要なスキルの一つです。これからの時代、新しいサービスや文化を生み出す源泉として、その価値はますます高まっていきます。
「まだ少し早いのでは?」と思われるかもしれませんが、実は小学生という時期は、プログラミング学習を始めるのに最適なゴールデンエイジです。頭が柔らかく、遊びや学びの境界線なく物事を吸収できるこの時期だからこそ、得られる大きなメリットがあります。
一番の理由は、プログラミングの基礎となる「考え方」を、理屈ではなく感覚で身につけられる点です。
難しい計算式を覚えるように学ぶのではなく、例えばゲームでキャラクターを動かすためにブロックを組み合わせるような、遊びの延長線上で自然に論理的思考力や創造力を育むことができます。
失敗を恐れずに何度も挑戦できるのもこの時期ならでは。トライ&エラーを繰り返す中で、将来不可欠となる問題解決能力がぐんぐん伸びていきます。
では、どうすればお子さんの興味を引き出し、将来につながるスキルを育めるのでしょうか。理想的なのは、お子さんの成長に合わせたステップを踏むことです。
最初から難しいコードを覚える必要はありません。命令が書かれたブロックをパズルのように組み合わせる「ビジュアルプログラミング」から始めるのが王道です。
Scratch(スクラッチ)などが有名ですが、お子さんが既に大好きなゲームの世界で学べるなら、その効果は絶大。夢中になって遊んでいるうちに、いつの間にかプログラミングの基本的な考え方が身についている、という状態が理想です。
ビジュアルプログラミングで「自分で創る楽しさ」を十分に味わったら、次のステップとして、AI開発やWebサイト制作などで実際に使われているPython(パイソン)のような「テキストコーディング」へと移行します。
この段階に来ると、作れるものの幅がぐんと広がり、より本格的な作品創りが可能になります。
プログラミング学習は、お子さん一人で完結するものではありません。ご家庭でのちょっとした声かけや関わり方が、お子さんのやる気を引き出し、才能をさらに大きく伸ばすための最高の栄養となります。ここでは、すぐに実践できる4つのサポートをご紹介します。
作品が完成した時に「すごいね!」と褒めるのはもちろん大切です。しかし、それ以上にお子さんの成長を促すのが「過程」を認める言葉です。なぜなら、試行錯誤したプロセスこそが、論理的思考力や問題解決能力を育てているからです。
▼こんな声かけをしてみましょう!
このように具体的に声をかけることで、お子さんは「自分の考えたことや頑張りをちゃんと見てくれている」と感じ、もっと工夫しようという意欲が湧いてきます。
「自分はプログラミングに詳しくないから…」と心配する必要は全くありません。むしろ、詳しくないからこそ、お子さんの最高のパートナーになれます。
▼こんな関わり方をしてみましょう!
プログラミング学習では、エラー(バグ)は避けて通れません。ここで大切なのは、エラーを「失敗」と捉えず、「新しい発見のチャンス」としてポジティブな雰囲気を作ってあげることです。
▼こんな声かけをしてみましょう!
「間違えても大丈夫なんだ」という安心感が、お子さんの挑戦する心を育て、将来困難な問題に立ち向かうための強い土台となります。
ご家庭での学習は素晴らしいものですが、お子さんの「もっと知りたい!」「もっとすごいものを作りたい!」という気持ちが芽生えてきたら、プログラミング教室という選択肢も有効です。
専門の教室には、家庭学習だけでは得られないメリットがあります。
お子さんの好奇心の炎をさらに大きくするために、環境を整えてあげることも保護者としての大切なサポートの一つです。
この記事では、プログラミングの将来性について解説しました。IT化が加速する社会において、プログラミングスキルと、それを通じて育まれる論理的思考力や問題解決能力は、お子さんが未来を豊かに生きるための大きな力となります。
まずは、お子さんが「面白い!」と感じられるものから、親子で一緒にプログラミングの世界に触れてみてはいかがでしょうか。
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