お子さんが勉強机に座りながらも、なぜかペンを回したり消しゴムをいじったり、窓の外をぼんやり眺めたりしていませんか。声をかけても、またすぐに別のことに気を取られてしまう…。そんな光景を目にすると、保護者様としては「やる気がないのでは?」と感じてしまいますよね。
しかし、お子さんの集中力不足は、実は勉強する場所に原因があるかもしれません。人は無意識のうちに周囲の環境から影響を受けており、場所によって集中できる度合いは大きく変わります。
たとえば、兄弟の声が聞こえる場所で漢字を練習するのと、静かな部屋で取り組むのとでは、覚える効率は全く異なります。お子さんにとって最適な集中できる勉強環境を作ってあげましょう。
勉強机で勉強することはいいのですが、実はその机をどこに置くか、周りに何を準備するかで集中力は大きく変わります。静かさや机の使いやすさなど、具体的な条件を一つずつチェックしていき、お子さんが集中できる環境を整えましょう。
勉強に集中するためには、基本的に静かな環境が効果的です。脳は周囲の音を無意識に処理しようとするため、雑音が多いと余計なエネルギーを消費してしまい、肝心の勉強内容に集中できなくなってしまいます。
子どもたちによって最適な静かさのレベルは変わるため、完全な無音である必要はありません。勉強する場所を選ぶときは、テレビの音や家族の話し声、外の音がどの程度聞こえるかをチェックし、お子さんにとって最適な環境を一緒に見つけてあげましょう。
机と椅子の高さが合っていないと、お子さんは無意識に姿勢を崩してしまい、集中力が続かなくなります。正しい姿勢で勉強できる環境を整えることが、長時間の学習には欠かせません。
理想的な机の高さは、椅子に座って肘を90度に曲げたときに、手首が机の面と同じ高さになることです。椅子は足裏全体が床につき、膝が90度に曲がる高さに調整しましょう。
高さが調整できない家具の場合は、足台やクッションを使うのも一手です。
勉強する場所の明るさが不十分だと、お子さんの目が疲れやすくなり、集中力の低下や頭痛の原因となってしまいます。適切な照明環境を整えることで、長時間勉強しても疲れにくくなるのです。
理想的な明るさは、教科書やノートの文字がはっきりと見える程度です。デスクライトを使う場合は、利き手と反対側に設置して影ができないよう注意しましょう。夕方以降は暖色系の照明に切り替えると、目に優しい環境を作れます。
勉強する場所に漫画やゲーム、スマートフォンなどが置いてあると、大人でも気が散ってしまいますよね。子どもなら尚更です。視界に入るだけで注意力が分散され、勉強への集中が途切れてしまうでしょう。
勉強する場所を決めるときは、お子さんの好きなものや興味を引くものがどれだけあるかをチェックしてみてください。どうしても誘惑となるものを完全に取り除けない場合は、勉強時間中だけでも見えない場所に移動させるなど、工夫してみると良いでしょう。
最近の勉強では、タブレットやパソコンを使う機会が増えているため、Wi-Fiや電源の確保も重要なポイントです。オンライン授業や調べながらの学習、プログラミングの勉強などでは、安定したインターネット環境が欠かせません。
勉強する場所を選ぶときは、Wi-Fiの電波が十分に届いているか、コンセントが近くにあるかを確認してみてください。電源コードが足に引っかかったりしないよう、配線にも注意が必要です。
勉強場所を変えることで、お子さんの集中力や学習効率が大きく向上することがあります。勉強内容やお子さんのその日の気分に合わせて変えることもできるため、お子さんに合った勉強場所を見つけるための参考にしてみてください。
自分の部屋は、お子さんにとって最も慣れていて落ち着ける場所です。周囲を気にせず集中できるはず。勉強道具や参考書を自分好みに配置できたり、温度や湿度、換気なども自由に調整できたりと、お子さんが最も快適に感じる環境だといえるでしょう。
ただし、ゲームや漫画などの誘惑が多い場合は注意が必要です。勉強する時間は誘惑となるものを見えない場所に移動させたり、勉強専用のスペースを作ったりなど工夫してみてください。
リビング・ダイニングは家族の気配を感じながら勉強できる場所で、とくに小学生のお子さんにおすすめです。保護者様が近くにいることで安心感を得られ、家族に見られているという意識が、勉強への取り組み姿勢をさらに向上させるでしょう。
ただし、テレビがついていたり、家族の会話が活発だったりすると集中力が低下する可能性があります。勉強時間はテレビを消したり、お子さん以外も皆それぞれ何かに取り組んだりするなど、家族全体で協力することが大切です。
学校の教室は、お子さんにとって「勉強する場所」として最も馴染みのある環境です。普段から授業を受けている場所のため、自然と勉強モードに切り替えやすく、集中しやすいメリットがあります。
放課後や休み時間に教室で宿題や復習に取り組むことで、その日に学んだ内容をすぐに定着させることができるでしょう。ただし、友達との会話に夢中になって勉強が進まない場合もあるため注意が必要です。
学校の図書室や自習室は、静かで落ち着いた環境が整っている理想的な勉強場所です。周囲の生徒も勉強に集中しているため、自然と集中できる雰囲気が作られています。
図書室は参考書や辞書などの資料がすぐに手に入るため、調べる学習や宿題に取り組む際に非常に便利です。また、自習室は勉強専用に設計されているため、机や椅子の高さ、照明なども勉強に適した環境が整っています。利用時間や利用方法を守り、効率よく使用していきましょう。
図書館は静寂が保たれ、勉強に集中しやすい環境が整った理想的な勉強場所です。いろんな年代の方が読書や勉強に取り組んでいるため、普段とは違う環境でお子さんにとって良い刺激となるでしょう。
豊富な参考書や辞書、専門書が揃っていたり、無料のWi-Fiが利用できる図書館も多かったりと、デジタル機器を使った学習にも対応しています。ただし、座席数に限りがあるため、空いている時間帯を狙って利用するのがおすすめです。
学習塾の自習室は、勉強に特化した環境が整備されており、高い集中力を維持できる勉強場所です。周囲には同じ目標を持った生徒がいるため、お互いに刺激し合いながら学習を進めることができるでしょう。
わからない問題があった場合は、講師に質問できることも大きなメリットです。また、受験情報や学習方法についてのアドバイスを受けられる機会もあります。
お子さんが通っている塾があれば、積極的に活用してみましょう。
カフェやファミリーレストランなどの飲食店は、適度な雑音を好むお子さんにおすすめの勉強場所です。完全に静かな場所よりも、軽やかな音楽や会話が聞こえる空間の方が集中できる場合があります。
飲み物や軽食を注文できるため、長時間の勉強でも休憩を取りながら取り組むことができるでしょう。また、いつもと違う環境で勉強することで、気分転換になることも。
ただし、店舗のルールを守り、ほかのお客様に迷惑をかけないよう注意することが大切です。
お子さんが勉強を効率的に進めるためには、ただ長時間机に向かうだけでは十分ではありません。適切な方法やコツを身につけることで、短時間でも高い学習効果を得られるのです。ここでは実践的なコツをご紹介します。
勉強を始める前に、その日や時間内で達成したい具体的な目標を決めましょう。「今日は漢字を10個覚える」「この問題集を5ページ進める」など、明確で達成可能な目標を設定してください。
目標があることで、お子さんは何をすべきかが明確となり、集中して取り組みやすくなるでしょう。また目標を達成したときの達成感は、勉強への意欲を高めてくれます。
目標は大きすぎず、お子さんが「これならできそう」と感じる程度に設定すると効果的です。
長時間連続して勉強するよりも、適度な休憩を挟みながら勉強時間を区切る方が、お子さんの集中力を維持しやすくなります。小学生なら15分から30分、中学生なら30分から45分程度を目安に区切ってみてください。
休憩時間は5分から10分程度とし、軽くストレッチしたり、水分補給したりしてリフレッシュしましょう。この方法により疲労の蓄積を防ぎ、最後まで集中して勉強に取り組むことができます。
勉強場所を一つに固定せず、内容や気分に合わせて場所を変えることで、お子さんの学習効率を向上させることができます。暗記系の勉強はリビングで、集中が必要な問題演習は自分の部屋でというように使い分けるのもいいでしょう。
いつもと違う環境で勉強することで気分転換になり、飽きることなく学習を続けられるはずです。マンネリを防ぎ、お子さんが勉強に対して前向きな気持ちを維持しやすくしてあげましょう。
勉強を始める前に、必要な道具をすべて手の届く範囲にまとめておくことで、集中力を途切れさせることなく学習を進めることができます。教科書、ノート、参考書、辞書など、その日の勉強に必要なものを事前にチェックしておきましょう。
勉強の途中で教科書を取りに行ったり、参考書を探したりすると、せっかく集中していた状態が途切れてしまいます。
勉強机の上や周辺に、よく使う教材を整理して配置しておくのもおすすめです。
子どもたちの集中力を育てる環境作りについてご紹介してきましたが、勉強以外にも集中力を高められる習い事があります。「プロクラ」は、マインクラフトの世界で学ぶ楽しいプログラミング教室で、子どもたちが自然と集中して取り組むことができます。
プログラミングは論理的思考力を育てながら、長時間集中して作業に取り組む力も身につけることが可能です。ぜひ無料体験授業で、お子さんがどのように集中して取り組むかをご確認ください。
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