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思考回路とは|意味や種類&子どもの思考力を育てる方法
子どもの思考力を育てたい!
私たちは生活のあらゆるシーンで、思考力を活用しています。思考力とは学業や仕事にはもちろん、人間関係の構築や趣味を楽しむためにも求められる力です。思考力の高まりは、人生をより自分らしく生きるために欠かせません。
そして思考力を育てるためには、思考回路について理解する必要があります。今回は、思考回路の意味や種類、お子さんの思考回路を育てる方法をご紹介します。思考のプロセスを紐解きながら、お子さんの教育につなげていきましょう。
思考回路とは|意味を解説
思考回路とは、簡潔に説明すると「思考の道筋」という意味です。私たちは物事を考えるときに、人それぞれ異なる思考プロセスを経て回答を出します。たとえば「1 + 1は?」と聞かれたときに、ある人はテキストに書かれた記号としての数字から答えを導きだし、別の人は頭の中でイラストをイメージしながら答えます。
同じ「2」という答えに辿り着くまでにも、人によって思考のプロセスが異なるのです。このプロセスが、思考回路です。思考回路とは、考えるときのパターンや「考え方」自体を表しています。
思考回路の種類5つ
思考回路のパターンは、おもに以下の5種類です。
- スキャン回路
- クリエイト回路
- リバース回路
- ノック回路
- ステップ回路
発達する思考回路の種類によって、同じ課題に直面した際にも考え方が変化します。ここでは、5種類の思考回路の特徴についてご紹介します。お子さんの思考回路を読み解くことで、考え方の習性や得意・不得意の発見につなげていきましょう。
スキャン回路
スキャン回路とは、問題の本質を見抜くために使われる思考回路です。情報を必要性・重要性の高さによって区別し、頭の中で整理します。
スキャン回路が優れている人は優先順位に沿って物事を考えられるため、問題発見能力や解決能力が高く「頭の回転が早い」と評価される傾向にあります。
クリエイト回路
クリエイト回路とは、新しい発想を生み出すための思考回路です。過去の経験や知識を組み合わせ、発想の転換を実現します。創造力に長けており、誰も思いつかなかったアイデアを提案できます。
解決が困難な課題に直面したときでも、驚くようなアイデアで窮地を切り抜けられる傾向に。既存のルールに縛られず、自分がやりやすい方法を発見できる点が強みです。
リバース回路
リバース回路とは、逆算的に思考するための思考回路です。たとえば目標を設定した際に「どうすれば実現できるだろう」と考え、具体的なステップを提案できます。
計画力や問題解決能力に優れており、課題を解決するために適したプロセスを考えることが得意です。目標との距離を認識するためには自分の状態を理解する必要があるため、リバース回路が発達している人は自己理解力も高いといえるでしょう。
ノック回路
ノック回路とは、考えられる可能性を洗い出すための思考回路です。起こり得るリスクを一つひとつ考えたうえで行動に起こすため、ノック回路が優れている人は慎重な傾向にあります。
また、一つのアイデアの質を高めることに長けているタイプでもあります。及第点を超えた成果物に対しても「もっと良くできるのでは」と考えやすいため、完璧主義のタイプが多いといえるでしょう。
ステップ回路
ステップ回路とは、手順(ステップ)を組み立てるために使われる思考回路です。情報同士をつなぎ合わせ、自分にとって最適な方法を考えられます。
リバース回路が逆算的思考であれば、ステップ回路は積み上げ思考です。手持ちの情報から「今自分は何をするべきなのか」を考え、確認作業を繰り返しながら思考を積み重ねていきます。
英語の思考回路を築くコツ
昨今ではグローバル化にともない、子どもたちの英語教育が注目されています。英語が得意になりやすい思考回路を築くためには、脳内で英語と日本語を翻訳するステップをカットすることが大切です。つまり、英単語や文法をイメージで理解する必要があります。
そのためには、イメージのインプットとアウトプットを繰り返す習慣が求められます。具体的には、独り言を英語で言う・英語で毎日日記を書く・脳内の思考を英語で考えるなどが効果的です。
また日本語と英語では文法が大きく異なるため、英文・英単語をセグメントして読む「スラッシュリーティング」の学習法も役立ちます。英語の思考回路は日々の習慣の積み重ねで構築されるため、勉強時間以外でも自然と英語で思考できるようにイン・アプトプットを繰り返していきましょう。
深く思考する子どもの特徴3つ
ここでは、深く思考する子どもたちの特徴をご紹介します。思考力が高い子どもたちは、一つの情報から多くの知識や想像を得られます。物事の表面だけではなく、文脈まで考えられるような思考回路を身につけていきましょう。
失敗を反省につなげられる
深く思考するお子さんは、失敗を反省につなげられる力を持っています。大人でも子どもでも、思慮が浅い人は失敗の事実のみを重く受け止めてしまいがちです。しかし思考力を持っていれば、失敗の理由を分析したうえで改善策を考えられます。
思考力が高い子どもは疑問や違和感に対して敏感な感性を持っているため、原因を深掘りすること自体にも楽しさを感じられる傾向にあります。好奇心の赴くまま原因究明を進めているうちに、成功につながるためのヒントを見つけられるでしょう。
探求心が強い
探求心が強いことも、思考力が高いお子さんの特徴です。探求心とは、新しいことを学び、疑問を持ち、課題に対処しようとする能力です。思考力が高い子どもたちは探求の過程で知識を獲得し、さらなるアイデアに発展させる力を持っています。
また思考力と探求心は、お互いに補完し合う能力でもあります。探求心が高いほど成果を得るために思考し、思考力が高いほど探求が捗るものです。思考力と探求心を同時に高めるためには、疑問を解決するための環境が整っていることも大切です。
視野が広く全体が見えている
思考力が高いお子さんは、視野が広く全体が見えています。思考力とは、一つの事象に隠された背景や情報を考える力でもあります。表面的な出来事のみに惑わされず、全体像にまで視点を広げる余裕を持っていることが特徴です。
たとえば友達同士が喧嘩したときにでも、一方的にどちらかを悪者扱いすることがありません。「お互いの言い分があるだろう」と考え、それぞれの立場に沿って適切にアドバイスできます。
子どもの思考力を鍛える方法
ここでは、子どもたちの思考力を鍛える具体的な方法をご紹介します。多くの子どもたちにとって、学習のモチベーションになるのは好奇心やワクワク感です。思考を娯楽や遊びと紐づけながら、楽しみつつ思考力を鍛えていきましょう。
疑問を調べる習慣をつける
子どもたちの思考力を鍛えるためには、疑問を調べる習慣をつけることが大切です。「どうして?」をそのままにせず、自分で解決のために行動する癖をつけていきましょう。お子さんに質問されてもすぐに答えず、調べる方法やヒントを提示してください。
たとえば「スマホで〇〇・△△って検索してみたらどうかな?」のように、検索のために必要なキーワードを教えてあげるのもよいでしょう。疑問・リサーチ・発見・納得のサイクルを繰り返すことで、思考力を楽しく鍛えられます。
語彙力や読解力を鍛える
語彙力や読解力を鍛えることも、思考力の育成につながります。なぜなら語彙力や読解力は、思考のために必要な「情報」を読み解くための力だからです。たとえば算数や国語の問題を考えるためには、問題文を正しく読み解く必要がありますよね。
また頭の中で物事を考えるためには、文章力が求められます。論理的な文章による思考には、やはり語彙力・読解力が欠かせません。子どもが好きなジャンルの小説や図鑑などを通して、文章と接する機会を増やしていきましょう。
論理的思考力を鍛える
思考力にはさまざまな種類がありますが、なかでも論理的思考力は重要な能力です。論理的思考力とは、情報同士をつなぎ合わせ、全体像を体系的に考える力です。論理的思考が養われると思考パターンにも一貫性が生まれ、効率的に物事を考えられるようになります。
論理的思考力を鍛えるためには、将棋・オセロ・チェスなどの知的なボードゲームがおすすめです。与えられた情報を組み合わせながら可能性を考える過程で、事象の背景を読み解くための思考力が磨かれていきます。
プログラミング学習を取り入れる
子どもたちの思考力を鍛えるためには、プログラミング学習を取り入れましょう。プログラミング学習では、論理的思考力・読解力・想像力・創造力・問題解決能力など、思考力に求められる幅広い能力が養えます。
プログラミングは独学でも学べますが、昨今ではプログラミング学習への注目度が上がっていることから、無料のブラウザゲームや学習アプリ、デジタル教材なども充実しています。体験教室を開催しているプログラミングスクールも多いため、積極的に活用してみましょう。
思考力を楽しく鍛える習い事は「プロクラ」
今回は、思考回路の意味や、子どもたちの思考力を育成する方法をご紹介しました。数ある育成方法のなかでも、プログラミング学習は昨今とくに注目されています。2020年に小学校でプログラミング教育が必修化されたことも、記憶に新しいでしょう。
小学校のプログラミング教育は、教員の理解度や学校設備によって学習内容が異なります。またプログラミングの専門的なスキルを学べるとは限りません。プログラミングで思考力を磨くためには、家庭教育や習い事が求められます。
そこでおすすめしたいプログラミングスクールが、子どもが大好きなマインクラフトの世界で学べる「プロクラ」です。「子どもの思考力を鍛えたい」「幅広い思考回路を育成したい」と思っている保護者さまは、ぜひこの機会に無料体験教室や資料請求から始めてみてはいかがでしょうか。
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