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空間把握能力が高い人の特徴とは?子どもの能力を高める方法

空間把握能力は、子どもをサポートする大切な力

空間把握能力は、子どもたちの生活や学習をサポートするための重要な力です。空間的な情報処理が得意な子どもたちは、文章と図を結び付けたり文脈を理解したりする能力が高く、同じ学習でも成績が伸びやすい傾向にあります。

今回は、空間把握能力の意味や空間把握能力が高い人の特徴、お子さんの空間把握能力を引き出す方法をご紹介します。空間把握能力の育成は深い読解力や理解力につながるため、良質な人間関係を構築するためにも役立つでしょう。

空間把握能力(空間認識能力)とは

空間把握能力(空間認識能力)とは、物体や情報の配置・位置・方向などを認識する力です。また受け取った情報を頭の中で管理・操作する力でもあります。立体的な物体の構造や、物事の背景を理解するためには欠かせない能力です。

空間把握能力は、物体・情報の形状を瞬時に正確に認識できるほど高いとされています。たとえば地図を見たときに、自分のいる場所と目的地までのルートをすぐにイメージできる人は、空間把握能力が高い人だといえるでしょう。

空間把握能力は論理的思考力とも関連しています。論理的思考力は、物事を体系的に捉えながら情報同士をつなぎ合わせ、物事の全体像を理解する力です。空間把握能力によって得た情報を効率的に管理・操作するためには、論理的思考力による情報の整理が必要になります。

空間把握能力が高い人の特徴

ここでは、空間把握能力が高い人の特徴をご紹介します。空間把握能力が高い人は、人や物の距離感や方向性を認識できるだけではなく、情報の取得や理解にも長けているものです。空間把握能力が高い人ならではの特徴を学び、お子さんの教育に役立てていきましょう。

運動が得意になりやすい

空間把握能力が高い人は、運動が特異な傾向にあります。たとえば、誰かとキャッチボールする状況をイメージしてみてください。相手が投げた球を上手に受け取るためには、さまざまな情報を瞬時に把握する必要がありますよね。

相手との距離、ボールの軌道や早さ、自分の手の長さ、ボールをキャッチするために必要なタイミング……。空間把握能力が高い人は、複数の情報を素早く理解したうえで体の動きにつなげられます。

個人競技を含めたあらゆるスポーツは、成果を出すために空間把握能力が重要です。とくに小学生時代は、運動が得意な子どもたちは周りからポジティブな評価を与えられるものです。「足が速い」や「サッカーがうまい」だけで、友達から尊敬されることもあるでしょう。子どもの頃に培われた自信は、学習や人間関係にもポジティブな影響を与えます。空間把握能力の育成は、子どもたちの自尊心の教育にも役立つでしょう。

絵や図形で表現する力が高い

空間把握能力が高い人は、絵や図形で表現する力も高い傾向にあります。たとえば目の前に紙が用意されて「丸を書いてください」といわれたとします。空間把握能力が低い人は、脳内で描いた丸と実際に描いた丸にギャップを感じがちです。

しかし空間把握能力が高い人は、最初から頭の中で「こういう丸を描こう」とイメージしたうえで、ギャップが少ない状態で再現できます。まるで脳内のイメージ画像をなぞるように表現できるため、創作物を通した自己表現力が高いことが特徴です。

物事の構造を理解しやすい

物事の構造を理解することが得意な点も、空間把握能力が高い人の特徴です。空間把握能力が高い人は、普通の人と同じものを見ていても、視覚から得られる情報が多い傾向にあります。異なる要素やデータ同士の関連性を発見・把握しやすく、情報の相互的な作用を理解する力に長けています。

そのため物事の全体像を速やかに把握でき、効率的に情報を処理できるのです。空間把握能力が高い人は、原因が複雑に絡まった問題の本質を見抜く能力が高く、適切な解決方法も提案できるでしょう。

自分自身の進捗や課題などを把握しやすい

空間把握能力が高い人が理解できる「情報」には、自分自身の内容も含まれます。自分という存在に対して豊かなイメージを持っており、内面的な特徴や強み・弱みを視覚的なイメージと結びつけられます。感情の状態や変化も俯瞰的に観測できるため、具体的な自己認識を持っているといえるでしょう。

現在の自分を認識することで、進捗や課題なども把握しやすくなります。現実と理想、自分と他者、未来と過去などさまざまな要素を相対的に観測でき、自己認識・自己理解において優れた能力を発揮します。

空間把握能力が低い人の注意点

空間把握能力が低い人は、学習や生活のなかでさまざまなトラブルに直面したり不便を感じたりするものです。自分と物の距離感を把握しにくいため、たとえば少しの段差でつまずいたり、曲がり角で体をぶつけてしまったりする可能性があります。

また、球技をはじめとする運動にも苦手意識を持ちやすい傾向にあるでしょう。野球を例に挙げると、ボールにバッドを当てようとしても距離感がつかめず、空振りやファールを連発してしまいます。サッカーやバスケットボールのシュートやパスも同様です。

大人になっても空間把握能力が育たないと、地図を理解できなかったり車の運転が苦手だったりするなどの弊害が現れるでしょう。さらに空間把握能力の不足は、物事の体系的な理解にも影響を与えます。文章や図形を正しく捉えることが苦手になるため、学習にも苦手意識を持ちやすくなるでしょう。

子どもの空間把握能力を鍛える方法5選

ここでは、お子さんの空間把握能力を鍛える方法を5つご紹介します。空間把握能力は、座学ではなく日常生活や五感を使った運動のなかで訓練される傾向にあります。お子さんの楽しい気持ちや好奇心を引き出しつつ、遊びや創作のなかで空間把握能力を養っていきましょう。

アスレチックや鬼ごっこなどの外遊び

お子さんの空間把握能力を鍛えるためには、アスレチックや鬼ごっこなどの外遊びがおすすめです。アスレチックではロープや足場などの要素を通し、安全に進めるルートや順番を想像する必要があります。自身の体格と照らし合わせながら体の動かし方を考えるなかで、空間把握能力が養われていくでしょう。

鬼ごっこでは、自分と相手の立ち位置や距離感を把握し、追いかけたり逃げたりするために最適のルートをイメージします。自分の勝利につながる行動を考えるなかで、自然と空間把握能力が鍛えられます。

積み木やブロック遊びなどの立体造形

積み木やブロック遊びなどの立体造形は、空間把握能力を育てるために有効な方法です。平面の遊びでは、縦と横の大きさを考えます。ここに奥行きが加わることで、物事を立体的に捉えるための思考力が身につくのです。

ブロック遊びでは、自分の目線から死角になる領域が必ず存在しています。空間把握能力は見えない部分を想像する力でもあり、別角度からの見え方をイメージするためにも求められます。とくにブロック遊びは、お子さんの年齢に合わせた教材が多い点もうれしいポイントです。

こそあど言葉を使わず、具体的に指示する

お子さんの空間把握能力を養うためには、こそあど言葉を使わずに具体的に指示しましょう。こそあど言葉とは、物事を指し示すために用いられる言葉です。これ・それ・あれ・この・その・あのなどが代表的です。

空間把握能力の成長では、対象や空間を具体的にイメージすることが求められます。こそあど言葉では物体の詳細をイメージしにくく、空間を把握するための想像が困難になってしまいます。「タンスの上にある青い箱を取って」のように、具体性のある指示を心がけましょう。

折り紙やプラモデルなどのものづくり

折り紙やプラモデルなどのものづくりも、ブロック遊びと同様に空間把握能力の育成に役立ちます。とくに折り紙は、平面的な四角形を立体的に変化させていくプロセスのなかで、奥行きをイメージする意識が高められます。少しずつレベルアップしてきたら、ペーパークラフトにもチャレンジしてみましょう。

プラモデルも、一つひとつのパーツを完成型に向かせるために立体的な視点が必要です。構造を理解したりパーツをなくさずに組み立てたりするには、集中力も求められます。お子さんが創作の世界に没入できるように、好きなテーマやキャラクターの作品を与えてみましょう。

スケッチで写実的な絵に挑戦する

お子さんの空間把握能力の育成には、スケッチも役立ちます。ただしスケッチの際はデフォルメを用いず、対象をよく観察して写実的にデッサンするように心がけましょう。風景の一部を切り取るような繊細なスケッチは、空間把握力を高めるよい訓練です。

たとえば屋根や雲の重なり方、道や信号機の距離感、人とビルの奥行きなど、風景をそのまま捉えようとしたときには立体的な視点が求められます。長時間の集中が難しいときには、葉っぱやフォークなどシンプルなディティールのデッサンから始めてみましょう。

空間把握能力が高い子どもを育てるなら「プロクラ」

今回は、空間把握能力の意味や空間把握能力が高い人の特徴、お子さんの空間把握能力を鍛える方法をご紹介しました。空間把握能力の育成は学力の向上が期待されるだけではなく、子どもたちをけがから守るためにも役立ちます。運動やものづくりを通して、楽しみながら空間把握能力を育ててくださいね。

空間把握能力を引き出す遊びとして、ブロック遊びや積み木遊びが挙げられます。現在世界中で大人気のゲーム「マインクラフト」も、ブロック遊びを応用した内容です。マインクラフトでは、ブロック状のオブジェクトを積み重ねたり組み合わせたりする過程で、自分だけの世界を創造できます。

プロクラは、子どもたちが大好きなマインクラフトの世界で遊びながらプログラミングを学べる習い事です。将来役立つITスキルを習得しながら、空間把握能力も引き出せます。「お子さんの空間把握能力を養いたい」「楽しく学習する習慣をつけたい」と思っている保護者様は、ぜひこの機会に無料体験教室や資料請求から始めてみてくださいね。

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